こんにちは、おにぎりパンです。
昨年末、実家に帰る道中電車の中で漫画を読んでたんですよ。
その漫画がすごくおもしろかったので、この場で紹介させてもらいます。
その漫画のタイトルは『ほしとんで』!!
~目次~
『ほしとんで』ってどんな漫画?
基本情報
題名:ほしとんで
作者:本田
レーベル:ジーンLINEコミックス
発行巻数:1巻(執筆時)
『ほしとんで』は漫画家の『本田』さんが描いている、俳句を題材にした漫画です。
掲載誌は『ジーンLINEコミックス』?
聞いたことがない。
調べてみると、LINEとKADOKAWAが共同で立ち上げたレーベルみたいですね。
月刊誌で毎月15日に刊行されるそうです。
あらすじ
主人公の『尾崎流星』は小説を趣味とする八島大学芸術学部に入学した文芸学専攻の1年生。小説を書きたくて入学した大学なのに、俳句ゼミに配属されてしまう。流星は俳句ゼミで濃いメンツと共に俳句を学んでいくことになるのであった。。。
作者
作者は『本田』という漫画家さんです。
本屋の店員として10年間働いていた経歴を持ち、その時の経験を記したエッセイ漫画『ガイコツ書店員 本田さん』が2018年10月からアニメ放送されています。
『ガイコツ店員 本田さん』のほかにもアフターヌーンコミックスから『たったひとつのことしか知らない』が出ていますね。
漫画かとしては新人の枠になるのでしょうか?
実は私、この作者さんの作品を目にするのは今回が初めてで、全然知らなかったんですけど、『ほしとんで』が非常に面白かったので他の作品にも手を出してみようかと思っています。
今後の活躍にも期待したいですね。
登場人物紹介
尾崎流星

本作の主人公。8/20生まれ。
趣味は小説を書くことで、ランダムに決められる1年のゼミ配属で俳句ゼミに振り分けられる。
気が付くと濃いキャラの人たちに囲まれているが、彼自身も結構な変人。
戎原(えびすはら)航太郎

主人公の幼馴染枠の親友。イケメン。
大学進学前からモデル・俳優活動をしているためかなりの有名人。
やたらと猫に懐かれる体質。
やっぱり変人。
坂本十三(じゅうさ)

俳句ゼミの先生。
顔が怖い。でも優しい。
作中における数少ないツッコみ要員。
でもツッコみがゆるすぎてツッコめてるのかよくわからない。
変人。
レンカ・グロシュコヴァー

俳句ゼミに配属された1年生。
7/15生まれでチェコと日本のハーフ。
でも日本語しか話せない。
インパクトの強い見た目に反して、比較的常識人枠(今後はわかりませんが・・・)
たぶん変人。
川上薺(なずな)
俳句ゼミに配属された1年生。1/7生まれ。
ネットに趣味で書いている小説をアップしている。
その小説への感想や自分の俳句への評価で一喜一憂する。
ある意味一番人間らしいキャラクターだと思う。
ひどい花粉症もちで、たぶん変人。
寺田春信

俳句ゼミに配属された1年生。1/31生まれ。
漫画家を目指しており、自作の漫画も描いている。
ペンネームは『しゅんしん』。
大学でできた友人枠。
わかってない時ほどいい表情をする。
いいやつだが変人。
井上みどり・ひばり
俳句ゼミに配属された1年生。6/2生まれの母と11/3生まれの息子。
美人。人妻属性もち。
旦那は豆ごはんが嫌い。
息子が宙に向かって「グワシ」みたいな動きをするのが楽しい。
息子は春信を見るとき真顔気味。
1巻ではあまりスポットライトが当てられなかったが、たぶん変人。
『ほしとんで』の魅力
『ほしとんで』の魅力は以下の3点です。
・どこまでも初心者視点な構成
・俳句の難しさと奥深さがわかる
・良くも悪くもどこまでもゆるーい作風
どこまでも初心者視点な構成
俳句というマイナー文化(俳句趣味の人ごめんやで)を題材としながらここまで読みやすいのはこの視点のおかげでしょう。
本作の登場人物で俳句をわかっているのは、俳句ゼミ講師の『坂本先生』のみで、俳句ゼミの1年生はみな俳句初心者です。(金子準という坂本先生を慕うキャラクターも登場しますが、俳句の腕は未知数なのでね)
これにより、俳句ゼミの1年生と読者がほとんど同じ視点で物語が展開していきます。
まったく何もわからない状態から俳句の基本ルールから、俳句の世界の深みまで新鮮に味わうことができます。
また、自身の作品(俳句)を発表する際の緊張感は緩くも生々しく多くの人が共感できるのではないでしょうか。
私も皆の前で読書感想文を読まされた中学校の記憶が生々しくリフレインされて、変な汗が出てきましたよ。
俳句の難しさと奥深さがわかる
前述の通り、俳句初心者にも楽しめるつくりとなっているため、だれであっても俳句の難しさと奥深さを感じることができる作品です。
俳句のルールを
十七字
季語
切字
と3点にまとめて優しく解説する一方で、自分の思いのをこれらのルールを守りながら17字で表すことの難しさも感じることができます。
季語の種類の豊かさをわかりやすく描く導入や、穴埋め俳句という形で学生に課題を出し、同時に読者にも学生と同じ立場で講義に参加させる形式には素直に感心してしましました。


その一方で、これらのルールを17字に自分の思いを乗せ的確な言葉を紡ぎだす難しさを体感することもできます。
そして、その17字の物語を読み解くという楽しさも本当にうまく表現されています。
良くも悪くもどこまでもゆるーい作風
俳句という硬い題材に対して、キャラクターたちが非常にゆるい点もこの漫画の魅力でしょう。
登場人物のほとんどがボケ要員と言っても過言ではないくらいにツッコみが不在です。
ボケにボケを重ねていくシュールギャグテイストで「フフッ」て感じな笑いをたくさん提供してくれます。
それでいて、決してギャグマンガではなく皆真剣に俳句作りに取り組んでいます。
この絶妙なバランスを保っているのは、変人が多いことを正当化できる芸術学部という舞台設定にあると思います。
なんか美大とか芸大って変人の巣窟てイメージありません?
まとめ
今回、『ほしとんで』という漫画を紹介させていただきました。
出ている巻数もまだ1巻のみなので、挑戦しやすいと思います。
これを機にぜひとも読んでみてください。
また、本田先生の今後の活躍にも注目したいですね。