こんにちは、おにぎりパンです。
先日、近場の映画館がメンズデーだったので映画を見てきました。
そう、今回の題名にもなっているディズニー最新作『シュガー・ラッシュ:オンライン』です。
普段、映画は字幕版しか見ないのですが、私が言った映画館は吹き返した上映していなかったので吹き替えで見てきました。(特に違和感なく楽しむことができました)
とてもいい映画だったので、書いてる途中の記事を投げ出して、シュガーラッシュオンラインの記事を書かなければいけない強迫観念に襲われてしまい、現在に至ります。
この記事では、現在公開中の『シュガー・ラッシュ:オンライン』の紹介とともに、作中に散りばめられたネタを楽しむために、知っておくべきことを紹介していきます。
地味に、このブログ初の映画関係の記事だったりします。
~目次~
作品概要
初めに書いておきますが、『シュガー・ラッシュ:オンライン』は2012年(日本では2013年)に公開された『シュガー・ラッシュ』の続編です。
『シュガー・ラッシュ:オンライン』を見る前に、前作『シュガー・ラッシュ』を見たほうが世界観やキャラクターなどの理解が深まりいいでしょう。
前作『シュガー・ラッシュ』はゲームの世界が舞台となっています。
主人公『ラルフ』とレースゲームのキャラクターである『ヴァネロペ』が冒険を通じて友情を築いていく物語です。
ただし、主人公ラルフはゲームの悪役であり、ヴァネロペもゲーム中でとある問題を抱えており仲間外れにされているキャラクターであるという設定を持っています。
これら登場キャラクターの奇抜な設定だけでなく、多くの人が見慣れたレトロゲームのキャラクターが多数出演することでも注目を集めました。
設定の面白さ、画作りうまさだけでなく自身の在り方を受け入れるためのラルフの決断やラルフとヴァネロペとの友情にも感動しますし、何より強いメッセージを投げかけてくる作品なので、続編である『シュガー・ラッシュ:オンライン』を見る前にぜひともチェックしていただきたい作品です。
しかしながら、前作『シュガー・ラッシュ』を見ていなくても世界観や主要キャラクターの関係性がある程度分かるように作られていますので、前作の履修はmustではありません。
自分の時間と相談して前作の扱いを決めてください。

スタッフ
監督:リッチ・ムーア
本作の監督は前作『シュガー・ラッシュ』に引き続きリッチ・ムーアです。
リッチ・ムーアはアメリカにおける『サザエさん』や『ちびまる子ちゃん』と言える『ザ・シンプソンズ』で監督をしていたこともある人として有名です。
シンプソンズ シーズン27|FOXネットワークス より
日本ではCCレモンのCMで有名ですかね?
そんなリッチ・ムーアが監督したディズニー作品は今作が3作目です。
1作目『シュガー・ラッシュ』は前述の通りの傑作です。
そして、可愛らしい動物でアメリカ国内の人種差別という重たいテーマを見事に描き切って見せた2作目の大ヒット作『ズートピア』は『シュガ・ーラッシュ』以上に話題となり高い評価を受けている傑作です。
そんな大傑作2作品を手掛けたリッチ・ムーアが今作もメガホンをとりました。
共同監督・脚本:フィルジョンストン
本作でリッチ・ムーアとともに監督をしているのがフィルジョンストンです。
フィルジョンストンは前作『シュガー・ラッシュ』、リッチ・ムーアのディズニー2作目『ズートピア』で脚本として参加しており、リッチ・ムーアとのコンビでハズレを知らない黄金コンビの片割れという人です。
そんな2人が制作した『シュガー・ラッシュ:オンライン』面白くないわけがありません。
実際に傑作と言って問題ない作品でした!!
音楽:ヘンリー・ジャックマン
前作に引き続きヘンリージャックマンが音楽を担当しています。
『キングスマン』や『キャプテンアメリカ』の音楽を担当した人ですね。
後に語りますが、今作の音楽は最高です。
彼の特異なキーボード主体の電子音楽とゲームやインターネット世界を描いた本作は相性抜群な上に、過去のディズニープリンセスたちが歌い上げた名曲のパロディを幾度となく入れてきます。
うまい!うますぎる!!
シナリオや演出も素晴らしいですが、音楽にも耳を傾けて映画をお楽しみください。
あらすじ
先ほども書いたように本作は2012年(日本では2013年)公開の『シュガー・ラッシュ』の続編です。
ですから、ここから先の内容は、多少なりとも『シュガー・ラッシュ』の結末が見え隠れしてしまします。
それが嫌な人は先に『シュガー・ラッシュ』を見てからもう一度来てください。

毎日同じことの繰り返しに飽き飽きしているヴァネロペに対して、気を利かせた大親友の心優しい悪役キャラクターラルフはとある仕掛けを講じます。しかし、この仕掛けが原因でヴァネロペの住む世界『シュガー・ラッシュ』が存亡の危機に瀕してしまいます。
多少なりとも責任を感じたラルフはヴァネロペとともに『シュガー・ラッシュ』を救うためインターネットの大海へと冒険に出るのでした。
果たして2人は無事にヴァネロペの世界を救うことができるのでしょうか?
キャラクター紹介
本作では前作に引き続き、多くのオリジナルキャラクターと既存のゲームキャラクターが登場します。
しかし、今作は舞台がゲームセンターという閉じた箱庭からインターネットというオープンワールドに移ったことにより、主要キャラクターの多くは新キャラクターとなっています。
ラルフ
右の大きいほうが『ラルフ』 シュガー・ラッシュ:オンライン|ディズニー公式HP より
前作『シュガー・ラッシュ』と本作『シュガー・ラッシュ:オンライン』の主人公。
1980年代のレトロアーケードゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の悪役の大男。
怪力でアパートビルを殴り壊し、主人公フェリックスを妨害するのが仕事。
ドジで短気だが悪役と設定されているとは思えないほど心優しい性格を持っており、心には強いヒーロー願望を秘めています。
前作のラストでは大冒険を経て少女ヴァネロペと唯一無二の大親友となり、彼女のヒーローとして悪役への道を選びます。
今作では退屈を感じている親友ヴァネロペのために気を利かせたつもりが、『シュガー・ラッシュ』を壊してしまう結果となってしまいます。
このことがきっかけで新たな冒険へ出かけます。
吹き替えの声優は山ちゃんこと『山寺宏一』さん。
貫禄のディズニー声優ですね。
ヴァネロペ
左の小さいほうが『ヴァネロペ』 シュガー・ラッシュ:オンライン|ディズニー公式HP より
前作・本作のヒロイン。
レースゲーム「シュガー・ラッシュ」の登場人物で、外見は非常にキュートな少女です。
体を構成するプログラムにしばしば青いノイズが入り、それが理由で正式なプレイヤーキャラクターではないと他のレーサーたちから除け者にされていた過去を持ちます。
自分と同じく共演者に愛されないラルフと出会い、レースカーを作ることをきっかけに友情を深めていき、お互いの夢を叶えるため、手を組むことになりました。
レーサーとしての腕前は抜群である一方で、小生意気な毒舌家だが、根は明るく優しい性格で人懐っこい。
今作では、代り映えのしない毎日に退屈を感じており、常に新しい刺激を求めている。
どれに応えようとしたラルフとそれを楽しんだ結果、『シュガー・ラッシュ』を壊してしまいます。
自分の住む世界である『シュガー・ラッシュ』を救うために大親友ラルフとともにインターネットの大海へと旅立ちます。
シャンク
この辺は公式HPに乗ってるんだからネタバレにならないよね?
気になる人は飛ばして読んでください。
超過激レースゲーム<スローターレース>のキャラクター。ヴァネロペが憧れるほどの抜群のレーステクニックを持ち、荒くれ者のレーサー集団を率いる。荒れはてた街を舞台に、次の瞬間には何が起こるかわからない、コースも制限もないレースを繰り広げる。ヴァネロペの人生に大きな影響を与える、強さと優しさを兼ね備えたカッコいい女性。
シュガー・ラッシュ:オンライン|ディズニー公式HP より
声優を務めたのはモデル・女優の菜々緒さん。
声優は本業ではありませんから、周囲のキャラクターの演技と比較すると少し違和感を感じるのは事実です。
ですが逆に、抑揚をつけすぎない、つまるところの『アニメアニメしていない』演技がこのシャンクというキャラのクールビューティーさを醸し出し、素晴らしいキャラに仕上がっていると思います。
イエス
人気動画サイト<バズチューブ>のカリスマ運営者。ウェブの機能を熟知し、トレンドにも敏感な彼女は、次に流行りそうな動画を求めて、常に目を光らせている。変化し続けるインターネットの世界を体現するかのように、常に異なる未来的なヘアスタイルや最先端のファッションで登場する。ラルフが挑戦した“おもしろ動画”に可能性を感じ世界中にセンセーションを巻き起こそうとする。
シュガー・ラッシュ:オンライン|ディズニー公式HP より
紹介文にもあるように彼女の格好は作中で登場するたびに少しずつ変化していっています。
そこに着目しながらこの『イエス』というキャラクターを追っかけてみてほしいです。
ここを見てほしい『シュガー・ラッシュ:オンライン』
シュガー・ラッシュ:オンラインには多くの魅力があります。
ここではシュガー・ラッシュ:オンラインをより一層楽しむために着目すべきポイントを紹介していきます。
映像美
今作の魅力と言われて真っ先に上がるのがこれではないでしょうか?
ゲームの裏側という目には見えない空想の世界を非常にわかりやすく映像化していた前作。
それ以上に今作の映像表現は素晴らしいです。
今作で描いているのは『インターネット』です。
前作の『ゲームの裏側の世界』同様、不可視のものであるのに対して、『インターネット』はより観客の身近なものになっています。
つまり、観客一人ひとりがインターネットの形こそ見ることはないですが、各々のイメージを持っているはずです。
今作では、それを外すことなく目に見えない『インターネットの世界』を描き出しています。
実在するサービスの名前もチラホラと見えたり見えなかったり、、、
スロー再生で隅々まで見返したくなる『インターネットの世界』をご堪能ください。
ゲームやアニメの登場キャラクター
シュガー・ラッシュはゲームセンターの中という舞台設定上、数多あるゲーム作品のキャラクターが出演します。
今作の舞台は先ほども述べたように、『インターネット』です。
もうゲームキャラクターという縛りはありません。
前作同様レトロゲームのキャラクターがたくさん出る一方で、予告編でも放映されているように、今作にはディズニープリンセスが総出演します。
しかもこのプリンセスたち、その多くが過去の作品でキャストを務めた声優陣を起用しているんです。(英語キャストも日本語キャストも両方です)
「やるじゃねぇかディズニー、、、」
正直脱帽です。
これを知って見ると、ディズニープリンセスたちの会話劇に時代という重さが加わります。
ディズニープリンセスの中で最古参は1937年(日本公開は1950年)の白雪姫です。
一方で、最新作は2018年公開となった本作ではありますが、そのひとつ前としても2016年(日本公開は2017年)の『モアナと伝説の海』のモアナ・ワイアリキとなります。
この間おおよそ80年の隔たりがあります。
この隔たりを無視してすべてのプリンセスが同じ空間にいられるのです、そう、インターネット空間ならね。
古いものも新しいものも混在するカオス空間、インターネットだからこそできた技でしょう。(キングダムハーツとかでも違う世界の人扱いで本来は交わることのない人達ですからね)
プリンセスたちだけじゃなく、リッチ・ムーア、フィルジョンストンが作り上げたあの大ヒット作のあいつや、最近ディズニーリゾートにアトラクションができたあの作品のキャラクターなどがいたるところに出てきます。
こういったことができるのも、ディズニーという会社の規模の大きさと『インターネット』という情報が氾濫した世界を舞台にした今作ならではなのではないでしょうか。
どんなキャラクターたちが出てくるかは自身の目で確かめてください。
パロディ・オマージュ
本作最大の魅力はこれだと思います。
先ほども述べた通り、ゲームという垣根を越えていろんなキャラクターが出演する今作。
一度映画を見ただけの私でもいくつもパロディやオマージュが入っていることに気付きました。
私の気付いていないものも、まだまだたくさん仕込まれているはずです。
パロディやリスペクトによる演出って、わかる人にはすさまじい威力を発揮するんですけど、伝わらなかったら本当に何も感じないんですよね。
ですから!だからこそ!!そこを抑えたうえで本作を見ると映画演出の濃度が1段階も2段階も濃いものになります。
今作のパロディ・オマージュは視覚的な映像表現としてのものだけでなく、聴覚的な音楽を使ったものがあります。
視覚的なものに関しては多くの観客が理解できると思います。
映画は観るものですからね。
ですが、私は本当に感動したのは聴覚的な、歌や音楽にまつわるパロディとオマージュです。
それらのものはディズニープリンセス周りで出てきます。
作中でもネタにされていますが、ディズニープリンセスたちは彼女たちの作中で歌を通じてその時の思い・感情を吐露します。
最近では『レリゴー』で大きく話題なりました、『アナと雪の女王』のエルサが『自身の覚悟、妹そして国との決別』を見事に歌い上げた『Let It Go』が有名だと思いますが、このようなミュージカル調な作風というのは昨日今日で始まったものではありません。
先ほども述べたように、ディズニープリンセスの歴史をたどると最古は1937年(日本公開は1950年)に制作された『白雪姫』です。
白雪姫は作中で複数の歌を歌いあげ、その時の思い・感情を表現しています。
誰しもが口ずさんだことのある『ハイホー♪ ハイホー♪ 仕事が好き♬』で有名な『ハイ・ホー』も白雪姫の挿入歌の一つです。(ちなみに、『仕事が好き』は旧白雪姫の歌詞です。2009年以降発売のDVD・BDでは『声をそろえ』になっています。)
DVD『白雪姫』 より
この歌による表現方法というのは昔からディズニー映画で当たり前に使われていた手法です。
このような『ディズニープリンセスは歌うものだ』という感覚、そして、その『歌』を知ることで今作のパロディ・オマージュ、そして制作陣が持つディズニープリンセスたちへのリスペクトの濃度が非常に濃いものとなります。
そういうことを踏まえて、映画を見ていただきたいです。
そして、予習としてディズニープリンセスたちの歌を聞いてから映画館へ行ってください。
何本か動画を張っておきますので見てみてください。(著作権の関係上、公式があげてる劇団四季のものを張っておきます。こちらも素晴らしいです。)
ア・ホール・ニュー・ワールド 「アラジン」より / 劇団四季 厂原時也 岡本瑞恵
劇団四季:リトルマーメイド:「パート・オブ・ユア・ワールド」2018年MV
特に、リトルマーメイドの『Part of Your World』とアナと雪の女王の『Let It Go』、アラジン『A Whole New World』は見ておいてほしいですね。
他にも、作中オマージュは見つけられませんでしたが、美女と野獣の『Beauty and The Beast』やリトルマーメイド『Under the Sea』など、ディズニー作品には本当に名曲が多いです。
聴いてみたら映画と同時にディズニーミュージックにもはまったりしてしまうかもしれませんね。
最後に
ここまで『シュガー・ラッシュ:オンライン』のネタバレをしないように紹介・解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
みなさまが映画をより楽しむためのお役に立てれば幸いです。
後日ネタバレありの感想と解説を書こうと思いますのでそちらもよろしくおねがいします。
記事書きました、よろしかったらどうぞ
