こんにちは、おにぎりパンです。
一時酷かった雪もかなり溶けて交通も問題ない状態に戻ってきました。
最近は気温が上がってきて、雪がシャーベット状になってしまい、FF車の私の愛車ではとてもじゃないですが、外出できませんでした。
雪もだいぶ溶けてスタックの心配もなくなったので、本日は映画を観てきました。見た映画は「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」というドキュメンタリー映画です。
本記事では映画「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」についての感想を書き連ねていきます。
~目次~
映画「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」のあらすじ
ハリウッド映画を支えてきたスタントウーマンにスポットを当て、その闘いの歴史とプロフェッショナリズムに迫ったドキュメンタリー。ハリウッドでは1960年代からスタントウーマンが活躍し、男性中心のスタントパフォーマーの世界で自分たちの地位や権利を守るべく闘い続けてきた。「トゥルーライズ」「ワイルド・スピード」「マトリックス リローデッド」といった名作に参加したスタントウーマンたちの証言により、映画史に残るアクションシーンの裏側に迫る。さらに日々のトレーニングの様子や危険なスタントに挑む姿を通し、最前線で活躍する彼女たちのプロフェッショナルな姿を映し出す。「ワイルド・スピード」シリーズの女優ミシェル・ロドリゲスが製作総指揮に名を連ね、ナビゲーターとして出演。
今の映画の花形でもあるアクションシーンを撮るうえで欠かすことのできない映画の裏方、スタントマンとして働く女性たち「スタントウーマン」を取り上げたドキュメンタリー映画。昨今は「ワンダーウーマン」や「ハーレイ・クイン」をカッコよくてカワイイ、そして何よりも強い女性を描くアクション映画が多数公開されています。そのもっとも重要なアクションシーンを成り立たせる裏方「スタントウーマン」に着目したドキュメンタリー映画は非常に興味深かったです。
映画「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」の感想
映画オタクのためのドキュメンタリー映画
まず、取り上げている内容が映画の裏方である「スタントウーマン」という時点で見る人をかなり選びます。映画好きなら自分の知らない映画の側面がたくさん取り上げられるため、非常に面白いと思います。しかし、一方で映画にさして興味のない人からすると、退屈なただのドキュメンタリー作品にしか映らないのではないでしょうか。
私は映画大好きなので、スタントウーマン誕生の歴史や常に死と隣り合わせの仕事をする彼女たちの話を非常に楽しく聞くことができました。
特に印象に残った点は以下に書いていきます。
アメリカの社会を語るうえで避けて通れない差別
スタントウーマン誕生の歴史は映画の花形の役者たちに危険なアクションシーンを撮らせるわけにはいかないという至極真っ当な意見からでした。
その一方で、白黒映画時代のアメリカ、黒人差別はもちろんのこと、今よりもずっと男性中心の社会を形成しており、女性蔑視が激しかったことが本作でも語られています。一時期は女優のスタントを男性のスタントマンが担当するという事態になり、この業界からは女性は徹底的に締め出されたようです。
そんな中でも戦い続け、抗い続けた強い先人たちの活躍により今のスタントウーマンたちの立場が作られているのです。とはいえ、今現在でも女性であることによる差別や軽視を多く受けるという悩みも打ち明けていました。
個人的に強烈に印象に残っているのは、スタントウーマンは「結婚したら使ってもらえない。子供を産んでみろ。目も向けられなくなる。」というコメントと、「アクション監督をやりたい?やめておけ。家庭の時間を取れなくなるから。」と言われたと語るスタントウーマンのシーンです。
このキャリア形成に関する問題は「女性だから」という性差別的な一面がある一方で、子供にとっての母親の重要性も理解できるので、本当に難しい問題であり、今後もスタントウーマンのみならず、働く女性たちを悩ませ続ける問題なのでしょう。
スタントウーマンもまた、役者である
スタントウーマンはあくまでも女優の代役であり、カッコいいアクションや死と隣り合わせの危険な撮影を代行する役割くらいにしか思っていませんでしたが、作中で自身が代わる女優を徹底的に調べ、分析して、本人になりきることが重要だという話が出てきます。
基本顔は映らないし、映っても激しいアクションシーンでは女優本人ではないということに誰も気づきはしないという役の彼女たちもまた女優なのだと認識を改めることになりました。
死と隣り合わせの危険な仕事
危険なアクションシーンを代行するという仕事柄、常に死と隣り合わせの状況にある彼女たち。自分だけでなく、スタントウーマン仲間が怪我をする、最悪の場合命を落とすという状況を少なからず見てきた彼女たちは、徹底的に要求するスタントを精査し、分析し、イメージし、このアクションは可能かどうかを検証するのです。当然打ち合わせも念入りに。撮影の日程や時間なんかよりも大切な人命を賭けた仕事をしているプロフェッショナルの姿を見ることができます。
トム・クルーズやジャッキーチェンの異常性
本作を見て改めて確認できるのが、スタントを使わないことで知られる一部の俳優たちの異常性です。代表されるのが「ジャッキーチェン」や「トム・クルーズ」「キアヌ・リーヴス」あたりだと思います。
トム・クルーズなんかは、飛行機にしがみついて空飛んだり、ヘリコプターの墜落シーンを自分で操縦したりしますからね。正直異常です。そんな彼も映画撮影時には安全確認を怠ったスタッフに激昂したというニュースになってたりしましたね。そりゃそうだ。命がかかってるんだもん。トムだってブチ切れるさ。
そんな彼らの異常性を本作を見た後だと改めて確認できます。もしかしたら、もう怖くてトム・クルーズの映画やジャッキーチェンの映画を観られないかも。。。
まとめ
映画「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」を観た感想を書いてきました。
本映画の良かった点・気になった点をまとめると以下のような感じです。
映画の舞台裏を覗き見る映画好きにはたまらない作品
スタントという危険な仕事を特性や歴史、差別との闘いなど多面的に描かれている
映画に興味ない人には全く刺さらない作品
個人的には非常に面白かったのですが、これを映画館で流す必要性は正直疑問が残るところでした。ドキュメンタリー映画ってそういうものだと言われればその通りなのですが、WOWOWとかでやってそうという感想も持っています。
とはいえ、映画好きなら見て損はない作品だと思うので、公開劇場は多くはありませんが、機会がありましたら、見てみるといいと思います。