2021年公開映画

映画「ラーヤと龍の王国」感想

こんにちは、おにぎりパンです。

先日ディズニー最新作「ラーヤと龍の王国」を観てきました。

正直舐めてましたね。あまり取り上げられてなかったので、軽視していたと言わざるを得ません。ふたを開けてみたら凄まじい映画でした。

ということで本記事では映画「ラーヤと龍の王国」についての感想を書き連ねていきます。

一応ネタバレを書く際は白文字で見えないようにしとくので、ネタバレ部分を読みたい人は記事の該当部分をドラッグしてください。

映画「ラーヤと龍の王国」のあらすじ

 

あらすじ

聖なる龍たちに守られた王国。人びとが平和に暮らすその王国を邪悪な悪魔が襲った。龍たちは自らを犠牲に王国を守ったが、残された人びとは信じる心を失っていった。500年の時が経ち、王国をふたたび魔物が襲う。聖なる龍の力が宿るという「龍の石」の守護者一族の娘ラーヤは、王国に平和を取り戻すため、姿を消した最後の龍の力をよみがえらせる旅に出る。

 

 

「ラーヤと龍の王国」映画ドットコム

 

あまり話題になっていないディズニー最新アニメーション作品「ラーヤと龍の王国」です。

私は何の前知識もなしに見に行ったのですが、想像をはるかに上回るクオリティの作品でした。

細かい感想は次項で書いていきます。

 

映画「ラーヤと龍の王国」の感想

結論から書きますと、素晴らしい作品です。85点くらいあげちゃう。

ディズニーのアニメーション作品でクオリティも高いのになのになんでこんなに話題になってないのか謎で仕方がないです。個人的には「アナと雪の女王」よりもこちらの作品のほうが評価されるべきだと思います。まぁ、「アナと雪の女王」に関しては8~9割は「Let It Go」の評価だと思っていますが、、、。

本作最大の特徴はディズニー作品としては初の東南アジアの世界観で作られた作品であるという点にあると思います。その辺含めて細かい感想は以下に書いていきます。

ディズニー作品初の東南アジアの世界観で作られた長編アニメーション作品

先ほども書いたように、本作最大の特徴はディズニー作品としては初めて東南アジアからインスピレーションを受けて作られた作品となります。これまでにも数こそ少ないですが、アジアを舞台にした作品はあるにはありました(「ムーラン」)。しかし、東南アジアは初であり、しかも恐ろしいほどに世界観や価値観のクオリティが高いです。

まず、登場するドラゴンが西洋の「竜」ではなく東洋の「龍」である点が非常に良かったです。これまでも海外アニメーション作品でドラゴンが登場することは多々ありましたが(「ヒックとドラゴン」「眠れる森の美女」etc.)、いわゆる東洋の「龍」(ドラゴンボールの「神龍」、ドラゴンクエストの「スカイドラゴン」型)が出る作品はあまりなかったと思います。本作の、ドラゴンは「龍」の形をしっかり意識した造形で、アジアンな雰囲気と非常に相性が良かったと思います。また、「龍」を意識しながらも非常に派手でサイケデリックなカラーリングは欧米チックで評価の分かれそうなところではありますが、私は好きでした。

また、欧州とは違うアジア圏の価値観や文化を相当リサーチしていると感じました。

とりわけ顕著だったのが、大自然のメタファーとして「龍(神)」が描かれている点は自然崇拝や多神教文化が盛んなアジアらしさにダイレクトに表現できていたように思います。欧米文化はどうしても一神教(キリスト教)文化の上に語られてしまう関係上、自然というのは人間がコントロールすべき対象であり、自然の恵は神の恵、自然災害は神の怒りと、自然を通して自然そのものではなく唯一神を見てしまいがちな印象があります。

しかし、本作では龍が多種多様にいたことからわかるように、価値観は多神教、自然崇拝であり、日本の「八百万の神」という価値観にも通ずる点が多く見られ、いい意味でディズニー(欧州)らしくない作品だったと思います。

以下もう少し掘り下げますが、大きなネタバレを含むため読みたい方はドラッグして読んでください。

ネタバレ注意(読みたい方はドラッグしてね)

先ほど、「いい意味でディズニーらしくない作品」と表現しましたが、扱っているテーマやメッセージ性からはむしろ、ジブリ(宮崎駿)的な作品であると感じました。

本作では大自然のメタファーとしての「龍」。作中でも触れられていた伝染病のメタファーとしての魔物「ドルーン」。そしてそのドルーン(伝染病)の蔓延を許すきっかけになった人間の欲深さと懐疑心。というものを扱っており、作中登場する「龍の石」は大自然からの恵としての「資源」と捉えることもできると思います。そして、龍の死(環境破壊)でもって水が枯れてしまう表現から現代の環境問題を暗喩した内容であると考えられるので、ジブリの中でもとりわけ、人類の活動によって人類が住めなくなった世界を描いた「風の谷のナウシカ」や、自然と人間のかかわり方を描いた「もののけ姫」が連想されました。

 

アニメーション作品としてのクオリティが高い

この辺は安定のディズニー作品ですね。クオリティは折り紙付きです。

全編通して映像は綺麗ですが、とりわけ最後の龍シスーが空を駆けるシーンの力の入れようは凄まじいものを感じました。東洋の龍はだいたい翼もないのに飛んでるイメージですが、あのようにして空を駆ける表現をして見せたのは見事だったと思います。

また、ディズニーにしては珍しく人同士が激しく戦うアクションシーンが描かれていました。非常に緩急のあるいいアクションだったと思います。

一方で、やっぱりアクションシーンのスタイリッシュさは長年培われてきた手書きアニメーションにはまだまだ追いつかないという印象も受けました。この辺は動作や体の一部を省略できる手書きアニメーションならではの強みがあるので、3DCGでは限界があるのかもしれませんね。

キャラクターの魅力

本作は話だけ見るとかなり重いです。それを子供でも見られるコメディ調に変えるのがシスーの強烈なキャラクターだと思います。どんな感じかは見てもらうのが一番早いのですが、まぁ、ファインディング・ニモの「ドリー」と言えばわかりやすいと思います。

また、キャストの方も素晴らしかったですね。

シスーを演じたのは高乃麗さんだったんですね。私の高乃麗さんはベイブレードの「火渡カイ」やガッシュ・ベルの「ゼオン」、Fateシリーズの「フランシス・ドレイク」と「ビリー・ザ・キッド」だったので前々印象が違いました。非常に素晴らしい演技でした。

個人的に評価したいのはブーンという少年コック役の斎藤汰鷹くんですね。11歳という年齢であの表現力は凄まじいです。子役らしいのに、ちゃんと声優さんの演技をするという非常に難しい演技を両立させており感服いたしました。本作の声優さんで一番輝いていたまであると思います。

子供故の愚かさを体よく扱いすぎでは?

一か所大きく気になった点としては、序盤の展開ですね。

物語の構成上主人公ラーヤが子供の時代に大きな過ちを犯してしまうわけですが、その話の展開がどうしても「子供だから仕方がないよね」と言われているようで、非常に腑に落ちなかったです。使いやすいのはわかりますし、あの世界観につなげるための理由付けとしてもわかりやすいのですが、「子供故の愚かさ」を非常に都合よく使っている感が感じられて正直序盤の展開はあまり好きにはなれなかったです。

 

まとめ

映画「ラーヤと龍の王国」を観た感想を書いてきました。

本映画の良かった点・気になった点をまとめると以下のような感じです。

良かった点

東南アジアの研究が凄まじい

アニメーション作品として高クオリティ

キャラクターやキャストが非常にいい

気になった点

序盤の展開はちょっと腑に落ちない

 

アニメーション作品として、映画として、一つの作品として、本当にクオリティが高く申し分ない作品でしたので、ぜひ劇場で見てほしい一本です。

 

ABOUT ME
おにぎりパン
名前:おにぎりパン 年齢:アラサー 生息地:石川県産,広島在住 職業:大学院生 趣味:旅行,映画,ラジオ